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プレスリリース
令和4年3月24日
(日本語版)
日本語コンテストの受賞者の発表
Second Annual Language Contest by The Terasaki Nibei Foundation
March 25, 2022
(LOS ANGELES) -
関係者各位
令和4年度、第二回日本語コンテスト“あなたにとって日本とは?”の News and Archives (terasaki.org)このコンテストは、今まで継承語としての日本語学習者、新一世を両親にもつ新二世の日本語学習者が、日本語を外国語として学んでいる学習者と競い合える数少ない日本国外のコンテストとして大変興味深いものです。ロサンゼルス内に限らず、世界中への呼びかけと奨励を行ってまいりました。また数多くの日本語スピーチコンテストは現存いたしますが、ビデオ、脚本、エッセイを競い合うというコンテストはユニークな企画となっています。
今回のコンテストには、21組の作品、総勢39名の参加がありました。
1)こちらが脚本8点のなかから選ばれた作品と作者です。
1st. Place博士とロボット(hakase to robotto) By Taizo Nakayama
2nd. Place UCLAの学生 グルメさがし (U-C-L-A no gakusei gurume sagashi) By Ronan Akira Konishi, Minwook Sung, Jaeyong Ha
3rd/4th. Place(同点2作)
言葉戦争(kotobasensoo) By George Shenusay, Nicolas Sok
あともう少し (ato moo sukoshi) By Jonas Garcia/ Charmaine Concepcion/ Ryan Jolivette
2)ビデオの5点から選ばれたトップ3点です。昨年同様、内容もクオリティーも大変高く、選ばれた作品以外にも素晴らしい作品がありました。
1st.お抹茶の美しさ(omaccha no utsukushisa) Marie Romano
2nd. 沈黙の大切さ (chin moku no taisetsu sa) Brandon Young
3rd. 日本語もっと (nihongo motto) Sora ADACHI, Ryusei KAWABATA, Makoto YOSHIOKA
3)エッセイの10点の中から選出されたトップ3の作品です。なお、これらの作品は”大森アワード“日本語作文コンクールに同時応募しています。
1st. 「おかえりなさい」Ludwig K.T. Bartels
2nd. 「私にとって日本とは」Ciara Sassone
3rd. 「祖父からのメッセージ」Shaun Shinnosuke Masada
審査員からの総評
2名の審査員が、ビデオと脚本の審査をおこない、別の2名が作文の審査をおこないました。
審査員からは以下のような総評をいただきました。
ビデオ作品:1位の「お抹茶の美しさ」は映像が美しく、ナレーションの柔らかな語り口がよく合っていました。抹茶に関して様々な言葉を使った描写と、自分の気持ちを印象的に盛り込んでいます。2位の「沈黙の大切さ」は「沈黙」という難しいテーマに果敢に挑んだことが素晴らしかったと思います。欧米的には否定されがちな「静かである」という自分の特性を、異文化である日本のことを知ることで肯定することができるようになったというストーリーに感動しました。3位の「にほんごもっと」」は日本とイタリアのリアルな小学生の気持ちを聞くことができてとても面白かったです。「イタリアの学校給食はいつもパスタだし」とぼやいている姿が印象的でした。その他の作品も自分にとっての日本をよく表現していました。
脚本作品:1位の「ロボットと博士」は、セリフのテンポも脚本の技術も高い作品だと感じました。面白いSF作品に仕上がっていて、星新一のショートショートに出てきそうな物語だと感じました。2位の「UCLAの学生、日本グルメ探し」は日本と韓国の関係や日本の神話をよく勉強されている脚本でした。同点3位の「あと もうすこし」はさぼり癖のある学生たちの日常がとてもコミカルに描かれていました。「言葉戦争」は、カタカナを使ってはいけない遊びや敬語をつかう遊びなど、日本語の難しさを逆手にとったゲームが興味深く、楽しみながら読むことができました。
作文作品:グローバル化が進み、「日本人」と「外国人」という表現の境界が曖昧になる中、「日本国籍以外の人」を参加者の対象としながらも「二重国籍者」の参加を認めたところ、非常に多様な作品が集まったようで、それぞれの作品に作者の「日本への思い」がつめられていて読みながら、涙したり、ほのぼのとした気持ちになったりしました。1位の作者が自分のアイデンティティを模索しながらも、日本には「おかえりなさい」と言ってくれる家族がいるという話は、海外に住む日本人の気持ちを代弁しているかのようでした。音楽や言葉の美しさから「日本」を感じている作品が多く、すべての作品が甲乙つけがたいものでした。
お忙しいなか、ご尽力くださった審査員の皆様、ありがとうございました。
そして、最後に、このコンテストは日本国総領事館ロサンゼルスとジャパンファンデーションのスポンサーを受け、成功裏に収めることができました。心より感謝申し上げます。
下記に、武藤日本国総領事からの総評ビデオをいただいております。
ビデオリンク:https://youtu.be/BNExKyTJJ1A
お問い合わ: This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.